社員一人ひとりの意識が変わり、
会社全体としての意思決定ができるようになった

株式会社PROCESS5 DESIGN

代表取締役武田 憲昭 氏

設立:2013年

事業内容:オフィス・店舗・住宅のデザイン・設計、家具・什器デザイン、グラフィックデザインなどのサービス


目標は、会社全体の意思決定を社員全員でできる企業





ー まずは御社の事業内容を教えてください。
弊社は、建築やインテリアの設計デザインなどを手がけています。業種や場所を問わず、ホテルや自動車の板金工場まで幅広く事業を展開しています。弊社で大切にしていることが、「会話」「要望」「ニーズ」「ロケーション」「個性」の5つのプロセスです。お客様からの徹底したヒアリングをもとに、新しい可能性を一緒に見つけていくことを目指して、業務を行っています。

ー 企業が成長していくにあたり、どのような課題を感じていましたか?
さまざまな課題を抱えていましたが、会社の意思決定が社長である私のトップダウンで決まってしまうということが一番の課題でした。私だけではなく、社員全員で協力しながら楽しくデザインを考えていきたいという想いはありましたが、実際には私の判断がそのまま会社の意思決定となる場合が多かったです。社員もなかなか意見を言いにくい環境があったのではないかと思っています。

ー すごい会議を導入するきっかけと、決め手はなんでしたか?
弊社のクライントであった須田健太郎さんから、すごい会議について話を聞いたことがありました。その後、現在担当していただいているコーチの鈴木さんを紹介され、実際に会ってみることになりました。
鈴木さんから詳しい話を聞かせてもらいましたが、すぐにすごい会議の導入を決めたわけではありません。サービスを利用しなくても、自分たちだけでできる部分があるのではないかと考え、試行錯誤を重ねました。しかし、結果としては私が思うような成果にはつながらなかったんです。しっかりと指導してくれるコーチが必要だと改めて考えたため、すごい会議の導入を決めました。









社員が自発的にミーティングを行うように!残業の多さも改善





ー 導入して一番変わったことは何ですか?
社員自らが率先し、ミーティングルームで会議を行っていることが増えました。従来であれば、私が主導していないミーティングはあまり行われることはなかったので、すごい会議を導入してからの大きな変化の一つだと思います。私が知らないところで社員同士が真剣に目標達成に向けて会議をしている姿を見られたことは、私としても大変嬉しい変化でしたね。また、社員一人ひとりにマネジメントの意識が芽生え、指示が明快でわかりやすくなったことを感じました。

ー すごい会議のメソッドで一番印象に残っているものは何ですか?
すごい会議には、普段の会議で言いづらいようなことを伝えられるメソッドがあるのですが、そのメソッドには大変驚かされました。主語を自分ではない第三者に設定することで、これまで会議で発言しにくかったことも発信しやすくなるのです。
このメソッドを通して、社長である私の前ではなかなか言いづらかったことも、社員自らが発言できるようになりました。社員の生の声を聞くことは、会社の成長を考える上でとても重要なことだと気付かされました。社員の声のなかで、一番多かった意見が「残業の多さ」です。たしかに私も気付いていた部分ではあったのですが、直接社員の口から聞くことがなく、なかなか問題解決には至っていませんでした。残業の多さを改善するために、作業の効率化や無駄な会議の削減、会議時間の限定、会議の目的設定などを徹底的に行っていきました。会社としての意思決定スピードを早くしていくことが残業の多さを解消することにつながるので、今後とも意識的にやっていきたいですね。

ー どのようにメンバーが変化していきましたか?
少し主観的な意見ではあるのですが、以前よりも社員みんなが楽しそうな顔で仕事をしているなと感じています。その理由として、自分たちでルールを明文化したということが挙げられるかもしれません。弊社には元々ルールというものがあまり多くなく、会社にくる服装やお昼休みの時間なども特にルールを定めていませんでした。しかし、あまりに自由すぎることで、逆に不自由な環境になっていたように思います。すごい会議を導入して、自分たちでルールを一つひとつ作っていくことで仕事がやりやすくなっていきました。

ー ご自身にとってどんな変化が起きましたか?
ストレスを感じて、イライラすることが圧倒的に減りました。私自身もクリエイターなので、自分が思うものを作りたいという気持ちを強く持っています。たとえば、今までは、自分の作りたいものと社員が考えているものが違う場合、会社全体としての意思決定がなかなかうまくいきませんでした。しかし、すごい会議を導入してからは、会社全体としてスムーズに意思決定ができるようになり、会社の意思決定で作られた作品を心から愛せるようになりましたし、デザインの質も高まりました。
会社としての意思決定で失敗したとしてもイライラすることがなくなり、失敗すらも愛おしいと思えるようになったことは大きな変化だったと思います。









社員一人ひとりに経営に対する意識が芽生え始めた





ー すごい会議を導入してどういう成果が生まれましたか?
すごい会議を導入した結果として、社員の成長をとても実感しています。今まで設計やデザインしかしてこなかったメンバーからも、経営という言葉が少しずつ出てくるようになりました。プロジェクトのコスト感や、関わる人に対するマネジメントの意識が備わってきたと思います。
社員一人ひとりにこうした経営に対する意識が芽生えたことは、会社にとっても非常に大きな成長につながると感じています。

ー すごい会議はどのような価値を生むと思いますか?
社員一人ひとりの数字に対する貪欲さを生むのではないかと感じています。今までであれば、自分たちの働き方に関わる部分だけに意識が向きがちで、会社全体としての利益などを考える社員はあまり多くありませんでした。しかし、すごい会議を導入したことで、社員の意識が変わり、ビジネスの面白い部分が見えてきたのではないかと思います。社員自身が会社全体の利益も考えて行動できるようになれば、社長である私は別のことに時間を割くことができるようになるかもしれません。

また、現場に具体的な数字を落とし込むことは、現場のスピード感を上げる効果もありました。今までは、すべて社長である私に稟議を上げてもらっていたものを、金額に応じて私を介さずに判断しても良いというルールを作りました。一つひとつの判断スピードを上げることで、経営効率を高められるのではないかと期待しています。

ー すごい会議コーチ・鈴木智大はどんな人物ですか?

鈴木さんとお仕事をさせてもらって6ヶ月ほどが経ちますが、鈴木さんに対する印象は初めて会った時からほとんど変わっていません。最初から鈴木さんの持っているもの全てを出してきてくれている印象があり、とても信頼しています。また、鈴木さんは常に真剣に会社に向き合ってくれます。普通の人ではなかなか言いにくいようなことも、ビシッと指摘してくれる印象がありますね。鈴木さんの言葉で印象的だったのは、「本気で生きている人としか仕事はしない」という言葉です。この言葉は今でも鮮明に覚えています。





社員全員が同じ志を持って仕事ができる企業へ





ー すごい会議はどんな会社におすすめですか?
すごい会議はどのような会社でも活用できると思いますが、とくに以前の弊社のように、意思決定区分が個人に偏ってしまっている会社におすすめです。社長などの個人に意思決定権が偏ってしまうと、社長自身の負担も大きくなると同時に、社員の不満も溜まりやすいのではないかと思います。すごい会議のメソッドを活用することで、偏ってしまっているパワーバランスを立て直すことができるのではないでしょうか。

ー 最後に御社のこれからのビジョンを教えてください

会社として掲げている目標は、高い目標ではありますが、すごい会議を導入したことで、しっかりとコミットできるようになってきたと感じています。また、会社存在理由として、「デザインで人を幸せにする」「デザインで未来を想像する」という2点を設定することを決めました。会社の存在理由を社員全員で話し合って決められたことは、とても大きな意味があると感じています。また、私個人の想いとして、デザイナーや設計者が「育つ」ファームでありたいと考えています。デザイナーや設計者に、同じ会社で長く仕事をし続ける人はそこまで多くありません。弊社のメンバーが独立した後に、それぞれがしっかりと活躍できるような人材に成長できている環境を整えていきたいと考えています。






Day 2021年8月24日

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KAWAI-TAIRIKU 川井大陸