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2018.9.12

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深センれぽーとその1

大学時代、京都の100年以上続く寿司屋でアルバイトをしていました。

芸能人や、舞妓さんから地元の人や観光客までたくさんの人が来るお店でした。

その中でも中国人がめちゃくちゃ来ていました。

割り込むし、勝手にお店のもの触りまくるし、声はでかいし、分からない中国語で延々と話しかけてくるしで
アルバイトの私は
いかに他のお客さんに迷惑をかけずに中国人をさばくか?に全力を注いでいました。


そんなわけで中国人が嫌いでした(「中国人」と一般化する言い方が好きではありませんが
そういう人が多かったのでそう思ってます)

もともと私は旅が好きで、アジアは一通り回ったりしたのですが中国は1度も行ったことはありませんでした。

ただ、ここ数年の中国経済の盛り上がりや世界情勢における立場の向上や
中国に進出する日系企業も増えいていて、中国への興味は増えていました。

今回、中国の深センに行って来ました。

深センとは40年前に国の経済特区に指定された国で
約30年前は人口30万人だったのに対して
現在は人口2000万人です。

高齢者率が2%で、人口のうち336万人つまり約10人に2人がエンジニアです。
また10人に1人が創業しているそうで、もはやみんな社長やんけ!って感じです。
なかでも南山という地区には多くのスタートアップやVCが集まっていてこの地区だけで3~4兆円が運用されているみたいです。
(この規模はシリコンバレーを超えている)
IMG_6606
IT化が進む世の中で日本も将来はこういう風になるのかなと色々勉強したくて見に行ってきました。

深センで見たこと気づいたことを今回は書きます。

▽国の戦略が振り切っている
もともと深センという地域はただの山で本当に何もない地域だったそうです。
そんな地域にも関わらず、香港からアクセスがいいこと、海沿いにあることを理由に
国が40年前に経済特区に指定。
そこから40年間で建物をこれでもかというくらい建てまくり、
優秀な人材を集めまくり、企業を誘致しまくり、今アジアno.1の盛り上がりをみせるような場所になっています。
現地の人に話を聞いてみると、
昔は国自体がそんなに発展もしていないしお金もなかったので優秀な人間は海外に行っていたそうですが、修士や博士をとって深センに戻って来るとそのレベルに応じて1200万~6000万円の支給があるそうです。なかでも日本の東大はオススメで、理由は「誰でも入れるから」だそうです笑
お金もらえるし、海外の大学行くみたいです。

他にもいろんな事業が国営で運営されているため、潰れる心配がそんなにありません。
また、国が運営しているためか交通費が異常に安いです。
電車は3駅乗るのが40円くらいだったし、タクシーも40km(40分くらい)乗って1800円くらいでした。
最低限の生活をする分にはそんなにお金がいらないくらいに思えました。
話を聞いていると土地が高騰しまくっていて家賃は1人暮らしで12〜15万円が普通みたいでしたが。

また、街中に防犯カメラが設置されていて治安は非常にいいです。
(10年ほど前はチベットのほうからある民族が犯罪を犯していて治安が悪かったみたいですが、国が一斉に捕まえたり追い出したり、深センに入ることを規制し始めて改善されたみたいです。)

国の振り切った政策でめちゃくちゃ盛り上がっていましたが
一方で犠牲になったものも少なくないようでした。
「こんだけ人口が多くて、人や物が集まってうまくいくのは比較的簡単。
タイミングの問題で、うまくいくタイミングだからいろんな企業がうまくいっているだけ。
そんななかで追い出された人たちもたくさんいるし、こういう発展の仕方を望まない人も当然いる」ということを通訳さんは言っていました。

一番印象的だったのは
テンセントなどがある南山地区です。
ソフトウェアパークという東京ドーム4個分の土地に

800の会社と300のVCが集まっている場所がありました。
800の会社のうち半々でソフトウェアの会社とハードウェアの会社が分かれていて
日々モーニングピッチという投資家と起業家のやりとりが行われたり
IPOが行われたり(3年間で300会社くらい上場するらしい)
業務提携やMAが行われたり、、、

IMG_6607

(創業20年足らずで時価総額世界8位になったテンセント)



こんな目まぐるしく変化して、いろんな物やサービスが進化していく場所を見て
この勢いは経済という観点においては凄まじいなと衝撃を受けました。

自分を含めて、日本人は海外を見てなさすぎるなとひしひしと感じました。
旅が好きで海外はよく行っていましたが、
今回のようなビジネスの勉強に行くみたいな文脈はもったことがなく、
大自然を見に行きたい!って感じでいろんなとこ回っていたので
もっと海外のビジネスのこと勉強していかないとおいていかれるばかりだなと
危機感のようなものを抱きました。

日本は国として経済を盛り上げるためにどんな政策を打っているか?
というと働き方改革が最近の話題ですが
この施策によって解決される問題は何なのか?
ということを色々と考えさせられました。

この話題については今回は割愛します。

書ききれないので、
その2に続きます。
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KAWAI-TAIRIKU 川井大陸