【創業家によるトップダウンの経営から
社員全員で経営計画が策定できるまでに】
有限会社山本美創
社長川上かおり 氏
設立:1984年
事業内容:野立看板事業、店舗看板事業、デジタルサイネージ事業
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新たな成長ステージに向けて社員全員で目標設定を
―まずは御社の事業内容を教えてください。
弊社は野立看板・店舗看板を柱とした看板広告業を展開しています。お客様の課題解決となる看板づくりの提案を意識していて、お客様と地域をつなぐ、ブランディングを担う看板づくりを日々追求しています。 最近ではデジタルサイネージにも進出しています。商圏内では設置例の無いデジタルサイネージで、地域へ向けて企業の強みをダイナミックに訴求できる様、商品化を進めています。
―すごい会議導入前はどんな課題がありましたか?
私は創業者である父から事業承継を受けて代表に就任しました。就任当時は、THE職人の会社。という雰囲気で、社内でのコミュニケーションもほとんど無く、日々、目の前の仕事をこなす、業務100%の毎日でした。
会社の方向性が必要だ!と感じ、創業33年で初めて経営計画・経営指針書を策定し、目標数値を掲げる経営へと舵を切り始めました。その頃は私が立てた計画を社員が実行するという形でやっていました。ただ、経営計画は実行出来ても社員の顔が楽しそうじゃなかった。そんな頃、仲間の経営者から「すごい会議」の紹介を受けました。当時は、自社が次の成長ステージ にいくためには社員を巻き込んでの自由闊達なコミュニケーションが必要なんじゃないかと考えていたころでもありました。「すごい会議」を導入した経営者仲間の会社は次々と新事業を立ち上げ、社員を巻き込んで実践していましたので、自社も早速面談を申込みました。
面談では1時間半に及ぶ説明をお聞きして導入を決めました。その際に鈴木さんから提案されたのは、社員全員で目標設定した経営計画を策定することでした。「すごい会議」を導入して、トップダウンで与えられた目標ではなく、自分達の作った目標を自分達で実行していく。次の成長ステージに向け、新たな課題に挑戦することを決意しました。
ワンチームとして、社内に仲間意識が生まれてきた
―導入して変わったことは何ですか?
「すごい会議」の最初の会議では、「会社のここをなんとかしてください」といった、会社への思いを社員から聞くことができました。これまではそういった思いを聞く機会すらなかったので指摘でさえも嬉しかったです。
会議を重ねていくうちに、社員の中で「自分たちの会社なんだから、自分たちでなんとかしよう」といった当事者意識が芽生えてきたのです。ラグビーワールドカップでいわれた「ワンチーム」、社員全員が1つになって仲間になる。社内がそんな雰囲気に変わっていきました。
―どのようにメンバーが変化していきましたか?
「すごい会議」で一緒にやっているプロジェクトメンバーを中心に、社員全員が生き生きとした表情をするようになりますた。また話し合いの時に自ら提案したり、部署超えて社内全体で気軽に話し合いができる雰囲気が出来上がってきました。
―会社としてどういう成果が生まれましたか?
「すごい会議」のプロジェクトメンバーの1人が、自主的に会社の経営課題を指摘してくれるようになりました。弊社の経営理念である「想いをかたちにする」についても、こうした方がいいのではないかというポジティブな指摘をしてくれるようになったのです。この指摘をきっかけに、多くの社員から様々なポジティブな意見が出てくるようになりまし た。導入時に鈴木さんから提案された、「社員全員で目標設定した経営計画を策定する」という作業も順調に進むようになりました。社員からは時々、私よりも会社の事を想っている。そんな風に感じます。
一番の成果は、みんな同じ方向を向いているという一体感が得られたことです。私と会長だけが頑張っている。という状況ではなく、社員が自分のこととして日々の仕事に取り組むようになり、売上もほぼ計画通りに進んでいます。
感覚的な職人集団から数字を意識した経営ができる会社に
―鈴木智大はどんな印象ですか?
「素晴らしい」の一言に尽きます。「すごい会議」のメソッドでもあるのですが、鈴木さんは 「いつ、誰が、何をやるのか」というスケジュールとその優先順位を明確化して、私たちに寄り添って道筋を立ててくれました。
また社員全員の想いが1つだったということも、鈴木さんのサポートのおかげで再認識できました。初回の会議で会社に対して他人ごとのように非難をする言い方が、「非難するのではなくて、こうなればいいという風に提案をしましょう」といった前向きな解決策を引き出すような話し方で導いてくれたことにより、会議を重ねるごとに自分ごとの解決策として案を出す様になったのは嬉しかったです。
最初は弊社の営業規模や経営レベルで、すごい会議を導入してもいいのかなと心配していました。ですが、鈴木さんが弊社レベルで考えてサポートしてくれるので安心できました。
―ご自身にとってどんな変化が起きましたか?
今まで、創業者の会長も私も、経営を経験と感覚でやってきました。一生懸命やっていれば結果は後からついて来る。と思って、ただただ懸命に走っていました。
たしかに経験から基づいた感性や感覚は大事なことかもしれませんが、経営には数字が大切です。「すごい会議」では具体的な数字をいつまでにと、スケジュールを明確化してくれます。それにより弊社の弱かった部分、今まで全然意識していなかった部分を数値化できました。
数値目標ができれば、結果にコミットしていくだけです。そしてできていなければ何が悪かったのかというPDCAを定期的に各プロジェクトごとに回していけば良いことがわかりました。このように私自身も含め、経営が仕組化されたのが一番の変化です。
10年ビジョンまでの具体的な道筋がみえた
―すごい会議はどのような価値を生むと感じていますか?
2018年、弊社では長期ビジョンとして「10年ビジョン」を文章とイラストで掲げました。少し先の目指すべき道筋として掲げてみたものの、実際にはどうすればそれが達成できるのか、具体的な実効策は見えていませんでした。
そこで中期計画・短期計画を作り、具体的な数字を入れていくことでその道筋を具体化しました。会議を通して元々あったビジョンに社員の意見や提案を加えていけたので、計画が強く太く肉付けされたと思います。「すごい会議」は、成長戦略や経営戦略を実現可能な具体的プランに落とし込める、そういった価値を持っていると思います。
―すごい会議をおすすめするとしたらどんな会社ですか?
どの会社でも必ず何かしらの経営課題を抱えています。弊社でも一つの課題を解決すると、さらにレベルの高い課題が必ず出てきました。「すごい会議」に出会ったのもそうした課題が出てきたからです。
課題は違うかもしれませんが、今の課題を解決したい・会社を次のステージへ進めたいという思いを持っている社長はぜひ導入を検討するべきだと思います。
―これからの御社のビジョンを教えてください。
「10年ビジョン」には、社員一人ひとりの個性を活かして地域に根差していく、個人の夢も一緒にかなえていくという想いが込められています。
「10年ビジョン」策定当時は9人1チームの体制だったところを、よりお客様に寄り添いたいとの想いから2チーム体制にするプランを描きました。この2チーム制を支えるのは、2019年から始めた新卒採用で入社して来ている若い社員たちです。
職人中心のガテン系集団から山本美創スタッフへの転換、そして次世代につなぐための会社づくり。新たな成長ステージに向けた課題解決は「すごい会議」で基盤づくりができました。
7年後、「10年ビジョン」を達成した時には、社員一人ひとりが「看板屋っていいじゃん。山美っていいじゃん。」と胸を張っていえる山本美創になれると確信しています。
Day 2021年12月24日