トップダウンからの転換。
社員に当事者意識が芽生えた。

株式会社Lean on Me

代表取締役志村 駿介 氏

設立:2014年

事業内容:障がい福祉専用・eラーニング研修


ベンチャー界隈で定評のあった「すごい会議」





ー 御社の事業内容と業態を教えてください。
弊社は、「障がい福祉サービス事業所」と呼ばれる、障がい者支援施設の職員向けの研修をオンラインで提供しています。全国に13万の事業所があり、100万人以上の職員の方が働いています。しかし、障がい者の事故や職員からの虐待も多く、虐待だけでも年間2,000件以上もの通報があるのが現状です。この状況を変えるべく、職員の教育や意識改革をおこなえるよう「Special Learning」というオンライン研修サービスを提供しています。ユーザー数は28,000人ほどで、コロナ禍の影響で更に需要が伸びているところです(2021年2月現在)。

ー 企業が成長していくにあたり、志村さんの中でどんな課題を感じていましたか?
弊社は2014年創業のベンチャー企業です。2020年4月の時点で社員は僕を含め2名、すごい会議導入時の2020年9月時点でも6名と、まだまだメンバーが少なく、組織というよりは半ば部活動の延長のような空気感の中で、経営を続けてきました。 しかしこれから更に人を増やしていこうと思ったとき、もっと組織立てていかないと、キャリアのある優秀な人材の獲得の妨げになるだろうとも感じていました。どのように組織づくりをしていくか、それが課題でした。

ー すごい会議を導入したきっかけを教えてください。
すごい会議の存在自体は、実は導入の一年ほど前から知っていました。関西には秀吉会というベンチャー企業のコミュニティがあるのですが、そこですごい会議を導入した企業さん達の声を聞いていました。ベンチャー企業の組織づくりにも大変効果的だということで、いつか社員数が増えたときには試してみたいと思っていました。 そして組織づくりが弊社の課題となったタイミングで、知り合いのベンチャー社長さんからご紹介いただき、すごい会議コーチの鈴木さんとお会いしました。鈴木さんからお話をうかがって、まずは90分の無料ミーティングを受けることにしました。前評判として、すごい会議はストイックに目標達成に進む空気を作ってくれるサービスだと聞いており、その点も弊社の方向性に合致していました。

ー 90分の無料ミーティングを受けてみて、いかがでしたか?
みんなの意見を紙に書いて出し合って読み上げる、というすごい会議独自のメソッドに衝撃を受けました。今まで弊社では、僕が決めたことをメンバーに指示し、トップダウンでまとめていくのが普通だったからです。 すごい会議で初めて、メンバーみんなからの意見が出てきて、お互いの考えを共有できた。小さな一歩でしたが確かな手応えを感じました。僕だけでなくメンバーからの評判も良く、すぐに、すごい会議の導入を決めました。









一人ひとりに当事者意識と責任感が芽生え、業務を任せられるように





ー どのような形ですごい会議を導入されたのでしょうか。
カスタマーサクセス(お客様対応の部門)に導入し、主にお客様の成功体験を作りながら売上をどう上げるか、という点について議論を重ねていきました。月に一回、問題解決会議をおこない、週次で進捗会議を開くという形で進めました。 残念ながら目標達成には至りませんでしたが、なぜ達成できなかったのか、問題点は浮き彫りに。属人的だったカスタマーサクセスをもっと組織だっておこなう必要があるとがわかり、現在はその課題に取り組んでいるところです。

ー すごい会議を導入して、なにが一番変わりましたか?
変わったことは色々あるのですが…。まずは「今、課題がどこにあるのか」というのを、メンバーみんなが自ら出してくれるようになったことでしょうか。導入前の課題で申し上げたように、今まで弊社はトップダウンで、僕が考えて、みんなに動いてもらっているような状態でした。 それが徐々にみんなに当事者意識が湧いてきて、一緒に考えられるようになった。それが一番うれしい変化ですね。数字に対する責任感も出てきたり、みんなで同じ悩みを共有できるようになったりしたのも、本当に良かったです。

ー すごい会議は、どうやってメンバーに良い変化をもたらしたのでしょうか。
今までは出来もしないことを目標に掲げたり、自分の考えを言わず人の意見に流されたりするメンバーもいました。それが、すごい会議では「どうしたらできるだろうか?」と質問形式にして、ポジティブな雰囲気で意見を出し合うんです。 おかげでメンバーひとりひとりが自分の意見を口に出せるようになりました。自分の発言から目標設定がなされるので、発言への責任感も芽生えましたし、進捗会議を毎週開くことで、日々の業務に対する意識も高まりました。

ー メンバーが変化したことで、会社にはどのような変化が生まれましたか?
すごい会議を導入してメンバーの積極性が増したおかげで、僕が抱えていた業務を任せられるようになりました。以前は目前の売上を上げることと、お客様対応に追われる毎日だったので、必要性は感じつつも資金調達や採用に割くリソースがありませんでした。 それが今ではみんなが数字にコミットし始め、僕自身が本来やるべき業務に当たれるようになりました。実際、すごい会議を導入してからの3ヶ月で、採用担当のポジションを新設し、社員数も6名から18名になりました!









“すごい会議を活用して組織を作り、更に大きく成長していきたい





ー すごい会議コーチ・鈴木の存在は、どのように働きましたか?
鈴木さんはとにかく目力が強い方で、無言のプレッシャーがありました(笑)。というのは冗談として、会議に鈴木さんが関わってくださることで、客観性が増しました。僕が以前発信した際には気に留めてもらえなかったことも、鈴木さんが口にすると説得力があって、きちんとメンバーに伝わっています。 これは、鈴木さんが客観的なデータや理論を織り交ぜながら、ポイントを絞って話してくれるから。物事の伝え方に関しても、非常に勉強になりました。ファシリテーションも上手なので、会議がだれることなく、集中して議題に向き合えたのも良かったです。

ー すごい会議は、どのような会社に向いていると思いますか?
成長意欲が高い会社さんは、ぜひ一度利用されてみると良いと思います。僕たちベンチャーのように、スピード感を持って成長したい会社さんには、特におすすめです。

ーこれからの御社のビジョンを教えてください。
Lean on Meは、知的障がいのある方の生きづらさを解消したい、という思いで事業を展開しています。今は、家族目線で安心して預けられる施設を増やすべく、施設職員さんの教育をおこなっています。 今後これが全国の施設で導入されるようになれば、どの施設にどの程度の知識を持った職員さんが何人いるか、この施設はどういう障がい特性のある方への支援が手厚いか、などといったデータも弊社に集まってきます。 こういった情報を、例えば特別支援学校に通っているお子さんがいるご家庭に提供できれば、施設選びに迷わなくなったり、将来の見通しが立てられるようになったりするはずです。今後も、すごい会議を活用しながらより良い組織を作り、会社を発展させ、理念である「障がい者にやさしい街づくり」を実現していきたいです。










Day 2021年8月24日

CLOSE

KAWAI-TAIRIKU 川井大陸